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第4章は第3章で設計したジャーニーマップ、カスタマージャーニーを元に、カスタマーサクセスチームのミッションや注力すべき領域、エンゲージメントモデル(戦略)について学びます。
第4章のテーマは
カスタマーサクセスチームのミッションとは
エンゲージメント戦略について
です。
カスタマーサクセスチームのミッション
たぶん現実的にチームを立ち上げようとなさっているリーダーの方は、最初にこのあたりで悩まれるのだと思います。そこで、ググってたまたまこの章にたどり着いた方はぜひ一つ前の章に立ち返って、自社のジャーニーマップとはどうなっているのか?という事を思い返して頂きたいのです。実はジャーニーマップが書ければ、CSチームがどこに注力して、どういう顧客を支援して行く事が直近の課題かの判断がしやすくなります。第3章はこちら。
その上で、カスタマーサクセスチームのミッションとは、カスタマージャーニーのどこに注力するか?とという問いと読み替えてください。
いま、自社の顧客の多くが困っている状態がどこのステージにいるのか?限られたリソースをどこのフェーズに集中させるとLTVが最大化するのか?など考えてみましょう。もし、その時に戦略がなかったら、まさに今火事で燃えている現場の火を消すことが最大のミッションになってしまいます。
でも、考えてみてください。確かに確率論としては何もしなくても一定の確率で火事は起こりえるものなのですが、その火事を起こさないための取り組みもやるべきなのです。そして、もし効果的な火事に対する心得があれば、火事は起きないのです。
では、カスタマーサクセスの活動において、その火事を起こさない取り組みができる場所とはいったいどこでしょうか?
最初が肝心!
そうです。最初の段階で火事に繋がる芽を取り除いておければ、きっと火事自体が起きにくい状況になっているはずなのです。
CSにおいて最初のフェーズとはオンボーディングのフェーズですので、多くのCSチームがオンボーディングに注力することになるのだと思います。自分の経験からもそうだと思います。全く知識の無い段階で得たプロダクトに対するイメージ、即ち、ワオ!モーメントの前の段階の印象は、その後の段階でもなかなか覆しにくいのです。
プロダクトやサービスを利用し始めた最初の段階で便利だ!と思ったサービスの印象は、仮にサービスが不具合で使えなくなっても少しは好意的に見ることができるかもしれません。はたまた最初から印象の悪いサービスは、後からどれだけ改善されても、うがった見方をされ正しく評価してもらえないかもしれません。なので、プロダクトと接してもらう最初の段階にうんと投資をして、好意を持ってもらえる方が良いのだと思います。第3章で例にしたSuicaの場合、あの「ピッ!」で処理が完了する点を認知してもらえるようテレビCMでも「タッチ・アンド・ゴー」を強調してました。(再生されない場合は直接YouTubeへ)
他には今では当たり前のように使われているiPhoneもそうです。発売前のCMではiPhoneのUI/UXを知ってもらい、ワオ!モーメントへの期待値を高めるものもありました(うまく再生されない場合は直接YouTubeへ)
機能の紹介という理解で当時はCMを見ていましたが、カスタマーサクセスの勉強をしてから、改めて見返してみると、体験を認知して行動変容につながげるための手段として大企業の場合は広告を行っていると言う解釈もできたのだと気付きました。なので、カスタマーサクセスの世界はマーケティングの領域の知識があった方が理解が深まると感じてます。
エンゲージメント戦略を考える
オンボーディングが大切という話が長くなりましたが、少し視点を変えた内容が後半のテーマに入ります。このテーマは解くべき課題がどこにあるのか?把握した上でいきなり手法に入ってしまうと、先ほどの火消し作業に追われてしますので、どのようなエンゲージメントモデルを採用していくか、戦略を考えることが大切で、という話です。
結局はプロダクトの戦略とも連動する部分もあるでしょうし、自社の経営リソースの中での制約を大きく受ける内容ですので、CSチームだけで戦略が決まることはないと思います。
講義においてはプロダクトの価格帯と自社のリソース量に応じて出来る事が変わっていった例として、SmartHR社とSansan社を取り上げていました。どのような取り組みを積み重ねて発展してきたか、両社の方々が語られている部分もありますので、動画の方をご覧頂く方が良いと思います。
SmartHR社のカスタマーサクセス(年内2倍の20人規模に―、SmartHRのカスタマーサクセスは何をやってるのか)
Sansan社(Sansan Customer Success)
と言う事で、第4章の講義の復習と感想はこのあたりで終わりにしますが、この第4章の宿題はこちらでした。
宿題
カスタマーサクセスチームンミッションと役割
ジャーニーのどの部分に注力するか?その背景も明記自社のエンゲージメントモデルの要諦
ハイタッチをメインにするのか、テックタッチがメインなのか、または混合か?その背景と理由を明記
です。やり始めていらっしゃる方がいたら、なかなか頭の痛い宿題に感じるのでは無いかと思います。
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アラフィフ社会人をやりながら、プライベートではサウンドアーティストとしてIT知識を活用した創作活動を続けている私、野崎の目線で、最近の流行になっている話題を題材に雑談多めにお届けします。